福島とこけしとUFO の旅  その3(最終回)

 

最終日の朝は、雨だった。

 

宿の人たちにわぁ〜と手を振られ、見送られ、目的地に向かう。

 

すると私のスマホに着信。

さっき出て来た宿からだ。

 

「あのう、お支払いがまだでした…。」

「え!?」

 

ネット予約した時、カードで払ったよね?

ちゃんとフロントへ行ってチェックアウトしたよね?

二重取りじゃないよね?

あんなにいい感じの宿がまさか…。

 

ワーっと考えたものの、とりあえず戻ることにする。

聞けば今回予約したプランは現金払いが条件だったらしい。

 

私はいつも買い物をしている大手サイトから予約したので、すっかりカード払いしたと思っていた。

車の中で予約ページを確認すると、ちゃんと「現金払い」と書いてあった。

全く読んでなかった。。。

自信満々の態度でチェックアウトしていたからなのか、フロントの人も勘違い?

 

到着してお支払いする。宿の人も恐縮してお菓子のお土産をくれた。

どうもすみません。。

 

そしてもう一度、お見送りからやり直し。

 

やっと目的地に向かう。

 

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到着したそこは、

UFOふれあい館!

 

全く知らなかったけど、

この辺は、「UFOの里として広く知られている」のだ。

 

受付にUFOこけし♪

 

 

 

撮影スポット。

 

暗い通路に現れた宇宙人。

向かいの壁には、80年代に撮られたようなUFO番組?がモニターに。

 

UFO研究のパイオニアとして知られる荒井欣一さんから寄贈されたUFO軍団。

 

色々なUFOのモデルの展示や、UFO写真、宇宙人目撃情報…

 

昔よくやっていたUFO番組で見たような情報ばかりで「わ〜これ覚えてる!」と、懐かしくなる。

 

 

 

そして、宇宙エリア。ポツンポツンと宇宙人が配置されている。

 

明らかに空間を持て余している。

 

天井が… 現実感。

 

 

絶妙なセンスの宇宙人たち。

どうか、このままでいて…。

 

 

一通り観てまわって、2階も覗いてみる。

休憩用のフツーの和室に「宇宙の間」とか書いてある。

 

展望風呂もあって、入場料だけで入ることができるという。

こんなところで入る人いるのかなぁ…と思いつつ、外に出る。

 

雨はいつの間にか止んでいた。

 

正面に「千貫森」への入り口がある。

 

1階の3Dシアターで観たのだけれど、千貫森には、

「UFOの基地かも?」「磁力がすんごい」「ピラミッド的な巨石がたくさんあってパワーが出ている」とか神秘的なことを言っていたので、軽く「登ろう〜」とUFO道へ入っていく。

 

 

すると、

登っても登ってもなかなか頂上に着かない。(なんだかデジャヴ…)

雨上がりの湿気で汗が吹き出る。

だからふれあい館にお風呂があるのか〜。

 

ところどころに、↑宇宙人メイラの仲間達がいたけど、疲れて写真撮る余裕なし。

 

 

 

でもやっとの思いで頂上に出ると、展望台もあって、眺めはいい!

 

宇宙からのパワーを受ける。

 

暑い時期にここに来るなら、まずは千貫森に登って、UFOふれあい館の展望風呂で汗を流すのがいいのかも?

 

 

この後、ふれあい館の向かい、駐車場の隣の「UFO物産館」へ行ったけど、期待したUFOグッズは見つからず。

あのUFOこけしがあったらよかったのにー。

 

物産館を出て車に乗ろうとしていると、次々車がやって来た。

 

やっぱり気になるもんね。

 

期待せず、ハードルをぐっと下げて行くのが大事。

 

ツッコミどころ満載で楽しめます。

 

 

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次は「あぶくま洞」に向かう。

 

そこはでっかい鍾乳洞。

 

鍾乳洞って、何か巨大生物の体の中にいる感覚。

 

あの滴る水を触ると体が溶け出し、洞内パニック!な光景を想像したりしながら歩く。

 

 

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その後、いわき石炭・化石館「ほるる」へ行く。

 

いわきに炭鉱あったのか…と初めて知った気分のなっていたけど、そういえば、映画「フラガール」に描かれていたではないの。

 

 

 

石炭のエリアに入ると、古い時代から現代まで順に石炭の掘り方がマネキン人形(?)を使って再現されていて、すごくわかりやすい!

そしてなんだか胸おどる。

 

私はこういう、マネキンの再現展示が好きなのかしら?なんなのかしら?

 

何年か前に行った佐渡金山を思い出した。そこも再現がすごくてよかったなぁ。

 

 

 

次に、化石のエリアへ行く。

 

思ってた以上に大きくて立派な巨大生物の化石がいっぱい。

 

世界の化石が集まっている。

 

中でも巨大ナマケモノの化石にびっくり。

 

6mのナマケモノがいたのか…。

 

(実際の展示は骨の化石のみ)

 

 

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と、ここまでで夕方になってしまった。

お昼も食べずに。もう腹ペコ。

ご飯を食べて帰ることにする。

 

せっかくなので海の幸で締めたい。

でも午後5時前なので、ほとんどのお店がやっていない…。

 

あれこれ探して、なんとか魚屋さんがやっているお店「海幸」を見つけて入る。

 

すると、すでに1階は満席。

2階の座敷も予約があるらしく、その時間までなら、と言われたけど、

私たちはお酒を飲まないので余裕の時間。

席に案内してもらって、煮魚+刺身の定食と悩んだ末、刺身だけの「海幸刺身定食」を頼んだ。

 

来た定食には、厚みが1センチから1.5センチくらいある刺身が10種類てんこ盛りで乗って来た。

普通の居酒屋だと3〜4人前で出て来そう。

他にブリのあら煮、小鉢3つ、味噌汁、そしてご飯が付く。

 

煮魚付きにしていたら大変だった。これにしておいてよかった。。。

 

一心不乱に食べてお腹いっぱい。

あっという間に食べて、お会計となりました。

 

板からはみ出るお刺身たち。

 

 

そのまま家に帰る…と思いきや、何が何でもデザートを食べたいというオット。

こんなにお腹いっぱいなのに。

喫茶店を探して見つからないので、無理やりファミレス仕様のカフェに入り、

ケーキをほおばる。

 

 

そしてようやく家路へ向かったのでした。

 

 

 

 

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これで今回の福島旅行はおしまい。

 

 

もっと短くまとめようと思ったのになんだか長くなってしまいました。

 

最後まで観てくださった方々、どうもありがとうございました。

 

 

その1はこちら

 

その2はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| やすみじかん〜旅ヘン | 17:07 | - | -
福島とこけしとUFO の旅  その2

 

二日目は、安達太良山、喜多方ラーメン、五色沼に行く、とオットが計画を発表。

 

それなら、中ノ沢温泉も近い…。

 

というわけで、安達太良山の後、中ノ沢温泉へ寄ることになった。

中ノ沢温泉まで行けるとは思っていなかったので、ワクワクする。

たこ坊主発祥の町〜♪

 

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安達太良山は、おっぱいの形。

まだところどころ雪が残っていた。

ロープウェイで登れるところまで行く。

そこから頂上まで軽く登れると思ったら間違っていた…。

装備無しで行ったのでその先は行かず。

 

智恵子のいふ、「本当の空」を眺めて、下界を眺めて、山を降りる。

 

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さあ、中ノ沢温泉へ。

着いた。

あれ?

「たこ坊主」とも「中ノ沢こけし」とも「こけし」すら、文字がない。絵も写真もない。

売っている様子もない。。。

 

観光案内所に入って聞く。

すると、

「う〜ん、あそこのおまんじゅう屋さんに少し置いていますよ。」

と教えてくれた。

「あと、あっちに岩本善吉さんの作業していた小屋と、そばに「発祥の地」の碑がありますよ。

…草ぼうぼうなんですけどね」「それからお墓もそっちに。」

 

お礼を言って、小屋を探しに行く。

うろちょろと迷って見つけた。

 

 

本当に草ボウボウだった。

 

奥の小さな小屋のそばまで行く。

 

きちんと保存しているというよりは、そのまま放置しているような…。

 

窓から覗いてみると、作業道具や、生活用品が散らばっていて、かつて人のいた空気が伝わってくるけど、こけしの面影が薄い。

 

なんだかちょっとさみしい気持ちになって、写真撮らず。

 

その場を去った。

 

 

教えてもらったおまんじゅう屋さんへ行く。

 

こけしはどこ?

見回すと、レジの奥の棚に少し並んでいた。

近づけないので、じっと見つめていると、お店のおばちゃんが気づいて、レジ台まで何本か持ってきてくれた。

 

一通り眺める。

 

 

こけしをひっくり返して、工人さんの名前を確認しようとすると、読めない。

「どなたの作品ですか?」

とおばちゃんに聞くと「誰かしら?」と奥にいる人に聞きに行く。

「瀬谷さん…」と答えが聞こえてきてその通り教えてくれたけど、ん?「瀬谷」に見えないぞ。

 

でもまぁ、気に入ったのがあれば買えばいいんだ。

じっくり見直して、奥に置き去りのもガン見。

 

一体だけ他より、何か不安げな顔でこっちを見てるような見てないようなのがいる。

 

そのコに決めた。

 

 

はぁ〜、中ノ沢温泉で気に入った中ノ沢こけしが買えた。よかった。

 

そっと胸を撫でおろす。

 

こけしに興味のないオットにここまで来てもらって、

もし気に入ったのがなかったら…

手ぶらで帰るのもなぁ…、だからといって、好きになれないものは買えないなぁ…と、おまんじゅう屋さんに入る前、ぐるぐると考えていたわけで…。

 

オマエ、居てくれてアリガトウ。

 

宿の部屋で記念撮影。

 

これがサイン。

後日こけし好きな方に、柿崎文雄さんのものと教えていただく。ありがたい。

わかってよかった!っていうか、おまんじゅう屋のおばちゃんにも教えてあげたい!

 

よーし、お昼を食べにこう。

喜多方へ。

 

 

 

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喜多方市に入って、どの店がいいの?となって検索する。

「食堂なまえ」が人気だし近い。

細い道を入って、住宅街を行くと、そこだけ人がたくさん見えてきた。

並んでいる!

外であまり人に会わなかったので、ちょっと驚く。

5台でいっぱいの駐車場も満車。

 

細い道でモタモタできない。速攻あきらめる。

 

次に選んだ店は「源来軒」。

喜多方ラーメン発祥の店である。発祥続きだな。

駐車場も広めですぐに入れた。

 

1階はいっぱいで、2階に案内された。

階段を上がる前に見た1階の賑わい方が、ワッサワッサしている。

なんだか中国に来たみたい。

知らないけど。

 

 

2階は座敷だった。

和と中が混ざったような、昭和の空気。

長細い部屋に赤と黒の丸いちゃぶ台が並んでいる。

通路の奥には無理やり作ったようなテーブル席が一つ。

こっちは静かだ。

 

この空間でキメ顔のオット。

 

 

頼んだラーメン(オットがオーダー)とチャーシュー麺(私がオーダー)。

 

モチモチのちぢれ麺、スープはあっさり醤油味で美味しい。

 

 

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次に行ったのは五色沼。

 

正確には、五色沼湖沼群。

 

群?

 

そう、時間や季節で色が変わる、「五色沼」という沼があるのかと思っていたら、

いくつかの沼が集まっていて、それぞれの沼の色が違うから、まとめて「五色沼」と呼んでいる、と初めて知る。

 

それはそれで、楽しみではないの。

どんな色の沼があるのかなぁ〜、と、勝手に想像しながら、緑に囲まれた探勝路を歩き始める。

 

 

最初の毘沙門沼は、グリーンがかったブルー。

キレイだな〜〜と歩いて行くけど、ずっと毘沙門沼。

沼がデッカイ。

「まだビシャモンか〜」と早くも飽きてくる。

 

しばらくして、毘沙門を離れ、赤沼へ。

 

「ん?赤くは、ない。」

 

グリーンだ。

次々と見えてくる沼は、ブルーからグリーンの間の色のバリエーションなのでした。

 

いい歳して何を期待していたのかしら。

ハードルを上げすぎてしまった…。

 

 

時々足元を流れる水は、すごく澄んでいてきれい。

 

そして印象的だったのは、シダ植物。

鬱蒼とした緑の地面のあっちこっちから、生まれたてのシダ植物がニョキニョキぐるぐるっと生えている。

 

立ち止まって眺めていると、なんというか、

 

気持ち悪い。

 

 

五色沼自然探勝路は、全長約3.6kmで片道約1時間10分から〜1時間30分程度。

と書いてあるけど、戻る時間を考えると宿の夕飯に間に合わないので、途中で引き返す。

 

そんなわけで今日はここまで。

 

 

 

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そういえば、土湯温泉の喫茶店の看板がかわいいな〜、と思っていたら、

五色沼の売店にも同じマークの黄色い看板を発見。

 

 

後で調べたら、宮城県の「服部コーヒーフーズ」のコーヒーのマークでした。

 

 

その3に続きます。

 

 

その1はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| やすみじかん〜旅ヘン | 15:52 | - | -
福島とこけしとUFO の旅  その1

 

「俺たち、北へ行くべきではないか」

 

とオットが言った。

 

北というのは、東北地方のことであります。

 

オットはなんだか

行ったことがない福島に気持ちが動いている。

 

私は、基本、旅行はオットにお任せ。

だけど、東北と聞けば伝統こけし。

そして福島のこけしといえば、土湯系、たこ坊主の中ノ沢系ではないの… 

福島行くならそこ、行きたい!

 

と言うことで、福島へ行ってまいりました。車の旅です。

 

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まずは、二本松城へ行く。

ガラガラの駐車場に車を停めて、いざ城へ。

 

立派な箕輪門をくぐって、登って行く。

生い茂る新緑と高い石垣で、上の方がよく見えない。

登っても登ってもまだ先がある。

ツライ。

 

風は爽やかだけど、照りつける太陽が体力を奪う。

「ここ攻め込むのはしんどいな〜。天守閣に着いてもヘトヘトで戦えない。」

なんて言いながら、ヒーヒー登っているとオットが不吉なことを言った。

 

「あれ?城ないかも…」

 

え?

 

 

立派な石垣を最後まで登ると、そこには

 

ああ、広がる大地。

 

そう、ここは城址なのでした。

 

人が少なかったのはこのせいか?

 

 

 

しばらくして、オットが言い訳のように、事前に検索した写真を見せてくれた。

 

こんな感じの、箕輪門の写真がたくさん出てきた。

 

ありゃー、皆さん、門がまるで天守閣に見えるように撮ってる…?

 

 

そうそう、途中の藤棚がとってもキレイでした。

 

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「はぁ〜、まさか天守閣無いとはねぇ〜」と気づかぬ自分たちを笑い、

 

気分も新たに「西田記念館」へ向かう。

 

行くと、魅力的な企画展が行われていた!

 

わーい!

 

 

さっきの二本松城址で太陽にやられたのか、激しく頭が痛くなっていたけど、

忘れるくらいテンションが上がる。

 

 

 

まずは、常設のコレクションを観て、好きなこけしの写真をパシャパシャ撮る。

 

木地山系。後ろの2体は小椋久太郎さん。

 

津軽系。

 

鳴子系

 

津軽系。

 

私は、ブツブツと一人で文句をいっているような、怒っておるような、泣きそうなような、うまく笑えずにいるような、とにかく愛想のない表情のこけしが好きなのです(でも愛嬌は必要)。着物の柄も、達者でなく拙い線がいい。

 

 

その後企画展で、中ノ沢系のこけしをたくさん観る。

 

 

 

 

 

 

たくさんのたこ坊主(中ノ沢こけしは通称たこ坊主と呼ばれている)を前に、興奮して落ち着いて見る事ができない。。

 

オットがじっくり観て勉強しているのを見て、パネルの文字にようやく

意識がいく。

 

そこで中ノ沢系のこけしを最初に作った工人さんは、岩本善吉さんと知る。

 

下の写真のさかさ踊りをしている方である。

 

経歴を見るとおもしろい。

その中に、海谷七三郎さんという名前が出てくる。元々中ノ沢にいた工人さんのようだけど、詳しくわからない…でも同じ苗字の人が出てきて、ちょっと嬉しくなる。

 

 

善吉さんのこけしは、いい顔している。

いつか欲しいなぁ。

 

真似して描くも、ムズカシイ…。

 

(家に帰って、「こけし時代」の土湯特集を見返すと、善吉さんのことはちゃんと書いてあった。眺めるばかりでちゃんと読んでいなかったんだ。。)

 

 

最後に売店を見る。

土湯系も中ノ沢系も少し売っていたけれど、ジッと見て、グッとくるもの見つからず…

買うのは断念。

 

 

土湯温泉へ向かうことにした。

 

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こじんまりした雰囲気のある温泉街。

 

いい感じのおみやげ屋さん。

 

外へ出ると、お店から先に出ていったカップルが、道の向こうの建物の中を窓ガラス越しに見ていた。

 

二人が立ち去ったそこへ行くと、「土湯伝承館」とある。

 

のぞけばそこは、狭いスペースの壁がこけしだらけ!

 

「ひゃ〜〜」

 

私は、グイッと引き戸に手をかける。

 

開いた!

 

中に入り、しばらく各地のこけしに囲まれる…

 

こけしの提灯がかわいかった。

 

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さて、この日は終了。宿へ向かうことにする。

 

ちなみに、私が昔、初めて買ったこけしは、土湯系の西山憲一さんのものなのです。(写真真ん中)

 

当時こうして袋がかかって売っていたので、なんだか袋から出せないまま。

 

 

 

 

その2へつづきます

 

 

 

 

 

| やすみじかん〜旅ヘン | 17:04 | - | -
「#1  ベトナム ホーチミン その2」  やすみじかん〜旅ヘン

ホーチミン2日目。

喉はいっこうに治らない。

 

今日は夜、水上人形劇を観に行くことにする。

これは初めてで、写真で見たところなかなかシュールそう。期待が高まる。

 

こんな感じ(イメージ図)

 

 

朝食の後すぐに、劇場までチケットを買いにいく。

 

するとなんと、「sold out」の文字が!

 

既に売り切れていた…。

ガイドブックによると、団体客がまとめてチケットを買ってしまうらしい。

 

でも、朝から売り切れなんてねぇ。。。

 

ショックを受けつつも、劇場前の巨大水上人形と笑顔で写真を撮る。

 

しかし。

私たちが泊まっているホテルにも小さな劇場があるらしく、そこで水上人形劇をやると言っていたことを思い出す。

 

急いで引き返して、その日の晩のチケットを予約する。

ひゃ〜、よかった。

レックスホテル、劇場あるなんてさすが!

 

 

その後、少し離れたサイゴン駅へ向かうことになった。

オットはなぜか出かけた先の駅を見たがる。

なので、ここでも唯一の駅、サイゴン駅を見ないといけないらしい。

 

どんどん歩いて行くと、おみやげ物屋も、観光客も見えなくなり、街全体が埃っぽくなって来た。

屋台でバイク用のカラフルなマスクが売っている。

 

地元感が出て来た。

 

駅まであと半分を過ぎたくらいで、道の両端がほぼ食器店となる。

10枚くらいに束ねられた食器が所狭しと積み上げられている。問屋街かな?

ほとんどが、白くてなんてことない物のようだったけど、中に前日お昼を食べた「シークレットガーデン」で使われていたソンべ焼きらしき器が見えた。

 

う〜〜見たい。

 

けど、オットはぐんぐんと行ってしまう。

「買うかわからないけど見てみたい」「10枚単位で買うほどの気持ちはないけど」「この好奇心、大事にしなくていいのか」「でも魅力的な食器はあんまりなさそう」「オットを呼び戻すほどでもないか〜〜」

 

頭の中で色々問答してその場を後にした。

 

あの通り、後でガイドブックを見ても、ネットで検索しても出てこない。

なんとなーくそれで自分を納得させる。

 

(器も気になったけど、おじさんが使ってる蛍光ピンクのピッチャーも気になる…)

 

 

 

やっと駅に着いた。30分くらい歩いただろうか。

トリコロール柄の電車や、ホームを見て、クーラーのある待合室で休憩。

ここから旅立つ人もいるわけですな。

 

 

その後はお昼ご飯を食べに、フォー専門店へ向かう。

 

途中、ベトナムの人たちが暮らしているな〜という雰囲気の通りをいくつも歩いて和む。

 

 

 

なんだかいいよなぁ〜、なーんて思っていたら、道に迷っていたようである。

あっちの路地、こっちの路地と歩き倒して、やっと店を見つけた。

路地を歩いたり、地元のおじさんが間違った道を教えてくれたりしておもしろかったけど、暑くて疲れてヘロヘロである。

 

しかしここもオープンなお店。。

暑い店で熱いフォーを食べた。

 

暑くても美味しいフォー。

 

 

さて、帰り道。

途中、小さめな市場を見かけたけれど、風邪と暑さと疲れで体力の限界。

後ろ髪引かれつつ、寄るのをあきらめて帰った。

 

 

暑いのが苦手なオット。

 

 

戻ってしばらくすると、水上人形劇の時間が近づいてきた。いい席に座りたいと、早めにフロントへ行く。

受付の人が、何やら言っている。

相変わらず何を言っているのか聞き取れない。

 

何度か聞いて、やっと理解する。

「今日は機械の調整で劇は中止になった」

ちゅうことだった。

 

え〜〜〜〜!

なんと…。

 

 

 

 

テンション下がりまくりで、ホテルの前の広場のような歩道にフラフラと出る。

外はもう暗い。

建国記念の名残か、たくさんの人が来ていて、ちょっとしたお祭りのようだ。

 

人混みの中に情けない感じの細身のプーさんを見つけた。

 

 

 

 

 

おかげでちょっと気分が上がる。

 

寄り道しながら、夕飯のお店へ向かう。

アヘン工場をリノベーションしたらしい、洒落たレストランである。最後の夜だからちょっといい店。

クーラーだって効いている。

お店の人がきちんとしていて、食べ物も美味しかった。

 

ここでやっとベトナムコーヒーを飲んだ。

カップの底にコンデンスミルクが入ってると思ったら、入ってなかった。苦いっす。

 

 

お土産に買って、家でもつくってみたけど、レストランのようにゆっくりとお湯が落ちてこない。

なんでだろうなぁ??

 

 

 

そうして2日目が終わった。

明日はもう帰りである。

 

 

 

次の日、早朝出発。

空港のラウンジで朝食を食べる。

 

帰りは、ホーチミン→上海→羽田。

上海では、チケットカウンターの場所がわからず右往左往する。

空港の人やCAらしき人に聞いても、あっちこっちたらい回しなので、オットが怒ってANAに電話。

 

なんとかチケット発行が出来た。

お詫びのしるしなのか、ラウンジチケットをくれたので、残りの時間ラウンジで一休みする。

「チケットなくても入れるんだけど…」とオットはつぶやいている。

 

 

ホーチミンでも上海でも、ラウンジにはご当地ものが置いてあって、好きに食べていい。ちょっとうれしい。

 

 

さあ、羽田への飛行機へ乗り込む。

 

すると、あれ?なんかいつものエコノミーと違う。でもビジネスではない。この席はなんだ??

「プレミアムエコノミーにアップグレードしてくれたみたい」

オットが言った。

さっきの怒りの電話のおかげらしい。

 

「ぷ れ み あ む 〜 ?」

 

そんな席があるのか。知らなかった。

エコノミーよりちょっと広い。

エコノミーよりポケットがたくさんある。

フットレストがある。

食事もエコノミーよりいいものらしい。

他にも何か違いがあったと思うけど忘れた。

 

そして何より、

 

レッグレストがあるじゃないか!

 

 

これこれ。ありがたかった〜。

国際線は普通のエコノミーもこれつけてほしい…。

 

そうして私たちは日本へ帰って来た。

 

 

翌日から私は再び発熱。

3日ほど寝込んで、その後も喉の痛みと咳は3週間以上治らず、内科に行ったり耳鼻科に行ったり。

 

しばらくして、同じ時期に似たような風邪をひいていた人に何人か会った。

 

流行ってたんだな。風邪め。

 

 

それにしても、ホーチミンは発展していた!

以前は探さなくても私のツボを刺激するものがあちこちにあったのに…。

日用品はどこに売っていたのかしら。

 

もう少し時間と体力に余裕があれば色々発見もあったような気もするけど、

今回はあの体調のわりにはがんばりました。

ホーチミンのギラギラした都会感も、のんびりした日常も見れたし。

 

ご飯も美味しかった。まだまだ食べたいけれど。

ベトナム料理、しばらくは日本で食べよう。

 

 

 

いつか少数民族のいる北の方の街にも行ってみたいなぁ。

 

 

 

 

 

水上人形劇もいつか…。

 

 

 

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 *「その1」はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| やすみじかん〜旅ヘン | 11:57 | - | -
「#1 ベトナム ホーチミン その1」  やすみじかん〜旅ヘン

少し前、オットとホーチミンへ行って来た。

 

早朝4時ごろ家を出て、握ってきたおにぎりを空港のラウンジで食べる。

「ご飯粒がのどのどっかに引っかかってるなぁ」

と思いながら飛行機に乗り込んだ。

 

今回の旅行、ギリギリまでチケットが取れずに諦めていたけれど、なんとか取れて行けることになったのである。

でも、マイルを使うからか、手配の時期が遅かったからか、直行チケットが取れず、羽田→福岡→シンガポール→ホーチミン というめちゃ遠回り。

 

直行便の約2倍。12時間近くかけて行くことになった。

 

機内で気になっていた喉はどんどん痛くなり、夜、ホーチミンに着いた頃には、腫れ上がって、熱も出てきた。

そう、私は風邪をひいていたのである。

 

さらに、空港からホテルへのタクシーでぼったくられて意気消沈。

ぼったくられないように用心して料金も乗る前に確認したと思ったのに、ベトナム語の数字を英語と聞き間違えていたらしい。

英語の15とベトナム語の35は似た発音なのでしょか?

料金は紙に書いて確認しないといけない。。と学んだ夜でした。

 

 

泊まったホテルは「REX HOTEL」。ここは20年前に私が来た時に泊まったホテルで、レストランで食べたおかゆにエビやカニがゴロゴロ入っていてものすごく美味しかった。ベトナムならいいホテルでも安く泊まれるし、いいホテルでないとなんか不安。それに確か大きな市場も近かったはず…ていうか、とにかくあのおかゆもう一度食べたい!と思ってここにしてもらったのである。

 

その夜、ホテルの前は建国記念のイベントで大騒ぎ。

ドンチャカドンチャカ部屋まで音が鳴り響く中、わたしは熱で朦朧となりつつ眠りについた。

 

 

 

翌朝、「あのおかゆなら風邪でも食べられる〜」とレストランに行ったらおかゆはどこにもなかった。

20年前ですからね…。

いろんなものが美味しそうに並んでいたけど、体調のせいであまり食べられない。

スイカジュースが美味しくてたくさん飲んだ。

 

 

 

熱はまだありそうだったけど滞在は2日間しかないのでそんなことは言っていられない。バファリンを飲んで自分をごまかす。

暑いし、汗かいて水飲んでれば治るかも!と期待して出かけることにした。

 

 

 

 

ホテルを出て、近くの観光名所(郵便局、オペラ座、教会)を見て、市場へ行く。

 

あれれ?記憶と違う。昔はもっと汚くて暗くて臭かった。まるで生ゴミの中にいるようだったのに、臭くない。

体調も悪いし、臭くないほうがいいんだけど、なんだか拍子抜け。こんなちゃんとした建物じゃなかったような…。

昔来たのはまだ観光地化が進んでいなかった20年前だもんねぇ。その頃と同じなわけないか…。

 

それにしても、売ってるものが何もかも観光者向けになっていて、あっちにもこっちにも同じものが売っている。

ムー。。。

 

とはいえ、市場というのはワクワクするものである。

できたらベトナムの素朴な刺繍ものや、地元の人たちが使ってるカラフルなプラスチックの容器とかが欲しい…。他にも何かヘンテコなものとか…。

 

この「あるかわからないけど、グッとくるものを見つけたい」という、終わりがいつくるかよくわからない買い物が私は好きだ。

だけど、オットは…?

オットが退屈しないうちに何かいいもの見つけたい、何かないかと探し歩く。

 

ふと見上げると、あった!手の届かない高い場所に、ベッドカバー?テーブルクロス?大きな布に昔ながらのベトナム刺繍。

(写真撮ればよかった。いや、買えばよかったかも…今でもふと思い出すー!)

でかさにひるんでいたら、オットが小さいものはないのかお店の人に聞いてくれて、すると下の方からきんちゃく袋を出して来てくれた。フツーの花の刺繍柄の下にあった。きっと売れ筋ではないんすね。

急いで色違いを何枚か選ぶ。オットに手伝ってもらいながら少しまけてもらって無事購入。

ハァ〜よかった。

 

 

ところで、この刺繍、以前はどんなものも手刺繍だったのに、ミシン刺繍だった。

 

市場で買ったきんちゃく袋。

 

 

他の店で買ったTシャツもミシン刺繍。

 

手刺繍のペンケースをやっと見つけて買う。ミシン刺繍もそれなりにへなちょこで好きだけど、手刺繍、高くてもいいからなくならないで欲しいなぁ。

 

こちらは以前買ったり、もらったりして既に持っていたベトナム刺繍グッズ。全部手刺繍である。

 

 

 

お昼には「シークレットガーデン」という隠れ家的なカフェに行く。

小さな路地に入るとこんな感じで怪しげな雑居ビルが並ぶ。ちょっとコワイ。

この中のビルに入り、薄暗い階段を登る。最上階にカフェがあった。

 

 

 

 

店内はテラスもあって、いい感じのカフェである。地元の人も観光客も来ている感じ。

ご飯も美味しい。

 

食器は素朴なソンべ焼きなのもよかった。欲しくなる。

 

 

 

とにかく外は暑いので(ホーチミンは一番暑い季節)、2リットル入りの水を抱えながら歩き、昔はなかったスタバ的なカフェ「ハイランズコーヒー」で休憩した。

ハイランズコーヒーではサイズとか砂糖とかミルクとか色々聞かれるんだけど、ほとんど聞き取れなくて困った。

ベトナム訛り?なの?ただでさえ英語はわからないのに、ちんぷんかんぷんでアルバイト的な小娘にイラつかれてしまう。

 

その後はサイゴン川をぼんやり眺めたり、小さなお店をのぞいたり、スーパーへ行ったりした。

 

体調がイマイチなのでホテル周辺で過ごしたわけだけど、繁華街はずいぶん栄えたな。

道端でご飯を食べてる人も少なくなったし、車も増えて、信号機もたくさんあった。

ベトナムの人にとってはいいことなのだろうけど、ちょっと寂しい気分になる。

とはいえ相変わらずバイクの量は半端ない。3人、4人乗りも健在でうれしくなる。

信号はあっても道路の横断は命がけで、地元の人について行くとタイミングを逃さず渡ることができる。

 

夜は少し涼しくなるからか、バイクの量が増える。

 

 

さて、夕飯。

オットがチェックしていたカニ専門店へ行く。

着いてみたら、ベトナム!的な食堂である。うれしい。

表の壁がなくてオープンなつくり。当然蒸し暑い。

なぜか同じ名前の店が隣にあって、どっちが美味しかったのか未だにナゾ。

 

 

二階に案内された。

 

ズラーっとつながった実験室のような銀色のテーブルにオットと向かい合って座る。

隣にはアジア系のおじさんと、息子らしい男の子がすでに何か食べている。

人気店のようで店内は混んでいた。

 

カニのお店なので、どんなメニューにもカニが入っているようだった。

春雨炒めと、おかゆを頼む。

カニが半端なく大量に入っている!喉が痛くても美味しかった。

元気ならもう一品食べたいところ。。

 

7upを頼んだら全く冷えてなくて、別で氷の入ったグラスがきたけど、以前ベトナムで激しくお腹をこわして立てなくなり、病院で点滴を受けた経験があるのでこういったお店の氷は口に入れないと決めていた。

 

風邪の上に激しくお腹をこわしてしまったらたまらない。

 

しかも、もしもの為に出発前に日本語の通じるホーチミンの病院を調べたら、私がベトナムに行っている間は休業中だったのだ。

 

20年前の悪夢を繰り返さないためにも、ぬるい7upを飲んだ。

 

 

 

 

夕飯の後、道に迷っていると屋台通りに出た。

 

ブラブラ眺めながら歩いてホテルへ帰る。

 

 

 

 

ーーーーーその2へつづく

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